鼻の奥にある「嗅上皮」と呼ばれるにおいを感じる組織が損傷
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新型コロナウイルスに感染した際に症状として現れる「匂い」が分からなくなるという変化。
どのようなメカニズムで匂いが分からなくなるのかという問題に対し、東京大学とアメリカ・テキサス大学などのグループで実験を行い、その結果を発表されました。
コロナ感染でにおい感じる組織損傷 動物実験で確認 東大など
2021年2月6日 6時07分
新型コロナウイルスに感染すると早い段階で鼻の奥にあるにおいを感じる組織が損傷することを東京大学などのグループがハムスターを使った実験で確認したと発表しました。感染後に嗅覚異常が起こる仕組みの解明などに役立つ研究として注目されています。
グループでは、特殊なハムスターおよそ30匹に新型コロナウイルスの量を変えながら投与し、鼻の奥にある「嗅上皮」と呼ばれるにおいを感じる組織の変化を調べました。
その結果、投与したウイルスの量が非常に少なかったハムスターを含め、すべてのハムスターで感染から3日後には嗅上皮の広い範囲が傷ついていたということです。
大部分は感染から3週間後には、元の状態まで回復しましたが、一部は、3分の2程度しか戻っていませんでした。
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もちろん実験はハムスターを使用していますが、新型コロナウイルスに感染した場合、早い段階で匂いを感じる「嗅上皮」という組織が損傷することが確認され、しかもウイルス量の多い少ないに関わらず全てのハムスターにおいて広い範囲で傷ついていたという事実。
さらには一部のハムスターでは嗅上皮組織の回復が遅く、それが匂いを感じられないという後遺症として残ってしまうことも確認されています。
新型コロナウイルス感染後の後遺症については多くの症例が報告されていますが、その多くが嗅上皮組織の損傷と同じように、組織損壊の影響として発現していると考えるとかなり恐ろしいものがあります。
匂いが分からない、味がしない、だるさが続く、記憶障害、毛髪が抜ける、後遺症には様々なものがありますが、新型コロナウイルスが人体の組織を破壊して発出しているとするのであれば、その組織はちゃんと元の状態にまで回復するのか、もしかすると回復しない組織があるのではないか、疑問は尽きません。
今後研究が進み、症例ごとの治療法が確立されていくのだろうと思いますが、もし回復不可能な組織があったとしたら、新型コロナウイルスに感染してしまうことが、その後の人生に大きな影響を残してしまう可能性も否定できません。
緊急事態宣言が続いておりますが、皆さん、しっかりと感染予防対策をお願いいたします!