退院できるのに病院に滞留せざるを得ない患者さんがいらっしゃる様子
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最近よくニュースで取り上げられている、新型コロナ感染者が自宅療養中に容態が急変して亡くなられるというケースについて、「病床不足」が一因としてあるという記事がありました。
自宅コロナ死急増「病床不足」の裏に退院できる患者の滞留
2021/01/25 14:10
新型コロナ陽性者が自宅療養中に死亡する事例が後を絶たない。日刊ゲンダイの調べでは、入院等調整中も含めた全国の自宅患者はこの2カ月で13倍に増え、24日の毎日新聞によれば、自宅療養中の死者は、昨年12月以降、少なくとも10都府県で21人に上っている。病床逼迫により、容体急変に対応できていないからだが、実は病床不足の原因には、退院基準を満たしているのに入院を続けている患者が少なくないことがある。
<以下略>
こちらで言われている「退院しない患者」についてですが、患者さんが悪い訳ではないことをこの後書かれています。
なぜ退院されないのかについて、都内の病院関係者のコメントでは、
1. 家族が帰宅を拒否
2. 老人施設がクラスターを警戒して拒むケースがある
3. 重症から回復した患者の転院が進まない
ということなので、家族や施設などの周囲の方々や他の病院の理解が得られず、仕方なく入院を続けていることが多いようです。
病床が逼迫しているもう一つの原因として挙げられているのが、高度医療を提供する「特定機能病院」に無症状患者が入院しているためというもの。
医学部のある82大学で組織する「全国医学部長病院長会議」
の調査結果によると、「中等症・軽症病床」に入院している無症状患者の比率は27%にもなり、現在緊急事態宣言が発出されている4都県では33%を無症状患者が占めているようです。
本来軽症でも症状がでている患者さんの治療にあたるべき病院が、無症状感染者さんを入院させている状態であれば、入院できずに自宅療養をされている発症患者さんにまで手が回らなくなり、結果として容態が急変しても気付かれずに手当もされずに亡くなってしまうということが起こってしまっています。
以前、基礎疾患を抱えていらした故羽田雄一郎参院議員が急な容態変化により亡くなられたことを記事にしましたが、状態が安定しているように見えても油断できないのが新型コロナウイルス感染症の怖いところです。
政府としての方針もあるでしょうし、都道府県としての動きや病院単位での事情などもあるかとは思うのですが、もっとしっかりと制度設計を行っていただきたいと思います。
自宅療養中の方の看護などは、感染リスクがありますので家族であっても難しいでしょう。
しかし、大切な人が入院できずに亡くなってしまうなんて悲しすぎます。
多くの方の命を救える医療体制を整えなければ、このまま自宅療養中に亡くなってしまわれる方を減らすことはできません。
ワクチンの輸入も「年内」となっており、接種できるのはいつになるのかも分からない。
そんな時期だからこそ家族や周囲の理解、病院側の対応も含め、このコロナ禍を乗り切るために協力していきましょう!
ただ一番大事なのは、新型コロナウイルスに感染しないための予防対策です!
感染してからでは遅い。そういう認識を共有し、毎日の対策を欠かさないようにしてくださいね!